21年白牡丹果香醇甜・小茶餅

【ご案内】2025年より茶葉紹介方法を動画解説から文章解説にリニューアルいたします。
これまで動画でのご紹介を中心に行ってまいりましたが、「毎回動画を見るのが少し手間に感じる・見たい部分を探すのに時間がかかる」というお声もあり、このたび新しい形に変更することとなりました。
・茶葉の特徴をまとめた説明文
・大高勇気バイヤー視点の解説
・産地や環境についての紹介文　　3つの視点から、わかりやすくお茶をご紹介します。
お茶の特徴がより掴みやすい説明文に加え、バイヤー・大高勇気の視点から「なぜこのお茶を選んだのか」「どこに魅力を感じたのか」を丁寧にお伝えしていきます。さらに、産地や栽培環境などの背景もあわせてご紹介することで、お茶を飲みながらその土地の風景や作り手の想いまでも感じていただけるような情報をお届けしたいと考えています。 至らない点やご不明な点がございましたら、ぜひご意見・ご感想をお寄せいただけましたら幸いです。これからも中国茶のある豊かな時間を、どうぞお楽しみください。

【白茶 白牡丹 果香醇甜 茶餅（2021年春）】は、福建省福鼎で2021年春に摘み取った白牡丹を圧縮成形し、じっくりと寝かせて果実香を育て上げたエイジド白茶です。 白牡丹は４〜５年の熟成でほんのりと果実のような熟香を帯び始めますが、本ロットはその典型ともいえる穏やかな果実香と、トロりとした甘味が見事に調和した仕上がりとなっています。 お湯を注ぐと、熟した果実を思わせる柔らかな香りがふわりと立ちのぼり、白牡丹特有の花蜜香と溶け合って穏やかなアロマが広がります。 口に含むと、シルキーなテクスチャーの中に円みのある甘味がじんわりと舌を包み込み、熟成で増したコクが静かに重なります。 飲み終えた後には、果実香を帯びた甘香と上品な回甘（戻り甘み）が長く残り、エイジド白茶ならではの深みと余韻をゆったり楽しめる一杯です。

【大高勇気バイヤー視点の解説】
【白茶 福鼎 白牡丹 果香醇甜 茶餅（2021年春）】は、福建省福鼎で2021年春に摘み取られた白牡丹を、しっかりと圧縮成形し、数年間静かに熟成を重ねてきたロットです。圧餅ながら葉姿は美しく、茶葉の質と保存環境が良好だったことが分かります。果実香がきちんと立ち上がるかどうかが白牡丹のエイジングの評価基準の一つとなりますが、このロットはその基準を十分に満たす出来栄えです。 抽出した際に感じられるのは、ほんのりと熟した柿やドライフルーツを思わせる落ち着いた果実香。その奥には白牡丹らしい乾いた花の香りが控え、静かな時間を過ごしたくなるような穏やかな香気に包まれます。 口当たりはやわらかく、とろみを帯びた甘みと軽やかなコクが調和。舌の上でゆるやかに広がる旨味には、しっかりと熟成された白茶ならではの厚みが感じられます。 バイヤーの視点から注目すべきは、等級の高い茶葉だけが持つ熟成後の「果香の出方」。軽やかで上品、かつ嫌味がなく自然体の果実香が出ている点で、このロットは白牡丹の熟成形としてスタンダードに位置づけられる品質といえます。初めてエイジング白茶を手に取る方にも安心しておすすめできる、基準値となる一本です。

白牡丹果香醇甜・茶葉生産年：2021年春
賞味期限：50年

伝統が息づく白茶の名郷・黄岗村（こうこうそん）

黄岗村は、中国の福建省の北東部にある福鼎市の山間部に位置します。福鼎市は、世界的に有名な白茶の産地として知られ、その中でも特に黄岗村は優れた白茶の産地として高い評価を得ています。

黄岗村は磻溪镇（ばんけいちん）に属し、この地域は美しい自然環境と清らかな水源に恵まれています。村の周囲は清らかな山水や肥沃な土壌に恵まれ、年間を通して霧が立ち込める独特の気候が、茶葉に繊細で豊かな風味を与えています。春になると丁寧に手摘みされる繊細な新芽や若葉は、村人たちによって伝統的な自然乾燥法で丁寧に仕上げられます。

黄岗村の白茶は、透明感のある淡い黄金色の茶湯とともに、優しく繊細な香りが特徴です。一口飲むと爽やかな甘さが口いっぱいに広がり、余韻が穏やかに続きます。また、時間を経て熟成させることで、より深くまろやかな味わいが楽しめます。

黄岗村が育んだ、伝統と自然が調和する福鼎白茶。
上質で穏やかなひとときを、ぜひご堪能ください。

福鼎白茶原産地・磻溪黄岗村の生態環境をご覧ください！