黒茶・19年雲南熟プーアル・老茶頭勐海景邁山

【ご案内】2025年より茶葉紹介方法が文章解説に進化しました。
・茶葉の特徴をまとめた説明文
・大高勇気バイヤー視点の解説
・産地や環境についての紹介文　　3つの視点から、わかりやすく解説します。

【熟プーアル茶 老茶頭・景邁山（2019年）】は、景邁山由来の老茶頭を静かに寝かせ、透き通る清らかさとほっこりとした旨味を引き出した熟茶です。 このロットは、約5年のエイジングにより角がほどけ、味わいの深みと全体のバランスがいっそう整っています。 お湯を注ぐと、やわらかな甘香と落ち着いた熟成香がふわりと立ちのぼり、穏やかな気配に包まれます。 口に含むと、滑らかな茶湯が舌をやさしく覆い、透明感のある味わいの奥からほっとする旨味がじんわりと広がります。 余韻にはすっきりとした清涼感と、口から喉へ抜ける甘みが長く残り、上品さと飲みやすさを兼ね備えた一杯です。

【大高勇気バイヤー視点の解説】 景邁山産の老茶頭だけを選別し、静温・静湿でじっくり寝かせて角を整えたロットです。 お湯を注ぐと、穏やかな熟成香の奥から黒糖を思わせる柔らかな甘香が立ち上がり、落ち着いた気配に包まれます。口に含むと、なめらかな茶湯がゆっくりと広がり、澄んだ味わいの芯からほっとする旨味がじんわりにじみます。後口はクリアで、口から喉へと甘みがすっと抜け、心地よい清涼感が長く続きます。 バイヤー視点では、上品さと飲みやすさ、そして透明感ある余韻の三点が高水準で揃っていることを評価しました。雑味がなく、甘みの残り方が端正——日常の一杯にも、ゆったり味わう時間にも自信をもっておすすめできる熟茶です。

老茶頭・景邁山生産年：2019年春
賞味期限：50年

雲南省・景邁山の千年古茶林──景邁山（けいまいさん）
景邁山は、中国雲南省普洱市瀾滄ラフ族自治県に位置し、2023年にユネスコ世界遺産に登録された千年古茶林を有する名高い茶産地です。標高1,200〜1,800メートルの広大な山域には、少数民族の人々が代々守り続けてきた古茶樹が点在し、自然と共生する茶づくりが受け継がれています。

この地は年間を通して霧が立ち込め、昼夜の寒暖差が大きく、肥沃な赤土が広がります。これらの条件が茶葉に甘みと香りの厚みを与え、花や果実を思わせる優雅な香りとまろやかな口当たりを生み出します。農薬や化学肥料を使わず、春には一芯二葉を丁寧に手摘みし、伝統製法で仕上げられます。

景邁山の生プーアル茶は、透明感のある茶湯と、爽やかさの中に感じられる深い甘みが特徴です。飲み進めるたびに香りが層をなして広がり、やさしく長い余韻が続きます。その味わいは、千年の森が与える静かな恵みそのものです。

景邁山が育んだ、悠久の時をまとった生プーアル茶。
世界遺産の森がもたらす一杯を、ぜひご堪能ください。