青茶・鳳凰単叢・24年炭焙清香柚花香

【ご案内】2025年より茶葉紹介方法が文章解説に進化しました。
・茶葉の特徴をまとめた説明文
・大高勇気バイヤー視点の解説
・産地や環境についての紹介文　　3つの視点から、わかりやすく解説します。

【鳳凰単叢 清香 柚花香（2024年春）】は、やさしく気品ある柚子の花を思わせる香りが、じわっと芯を保ちながら広がる清香タイプの茶葉。淡金色の茶湯はシルキーで、とろりと溶ける花香と上品な甘み、落ち着いた旨味が静かに続く。爽やかさよりも端正な高級感が印象的。温度が下がるほど香りは繊細にほどけ、飲み終えた後は清らかな甘香が長く残り、穏やかな幸福感をそっと残す。条索は引き締まり、色沢は油潤。雑味は少なく透明感が高い。口当たりは軽やかで、喉奥へ甘さがすっと伸び、静かな余韻が続く。香りと味の輪郭は明瞭で、清香型の品位を素直に伝える。日常にも特別な時間にも寄り添う上質な一杯。余韻の美しさも魅力。

【大高勇気バイヤー視点の解説】 柚子の白い花を思わせる端正な香りがすっと立ち上がり、清香型らしい軽やかさの中に確かな芯を宿した一杯です。お湯を注ぐと、穏やかな花の気配にほのかな蜜の甘さが重なり、茶杯では淡く澄んだ金調の茶湯が絹のように舌を滑ります。味わいは静かで落ち着きがあり、上質な甘みと控えめな旨味が折り重なって、喉奥へ透明な甘香が細く長く伸びます。温度が下がるほど香りの輪郭が繊細に開き、清涼感を残しつつ柔らかな余韻が続きます。条索は締まりが良く艶を帯び、雑味のないクリーンな味線です。上品さと高級感のある後味が魅力で、心地よい余韻の持続性を高く評価し、この柚花香を選びました。

炭焙柚花香生産日：2024年4月16日
賞味期限：20年

高嶺の風香る茶の郷・大坪村（ダァピンツン）

大坪村は、中国広東省潮州市潮安区の鳳凰鎮に位置する山間の村で、香り高き鳳凰単叢（ほうおうたんそう）の銘産地として知られています。鳳凰山系の中腹に広がるこの地域は、豊かな自然と高い標高に恵まれ、個性あふれるウーロン茶を育む理想的な環境が整っています。

大坪村は標高約1,000メートルに位置し、霧が立ちこめる気候と澄んだ空気、そして岩がちな土壌が、茶葉に力強さと複雑な香りを与えています。この地では、樹齢の長い単株（単叢）から採れる茶葉が特に重宝され、それぞれが果花香・蜜香・木香など、異なる香気を持つ唯一無二の存在として大切に扱われています。春になると丁寧に手摘みされ、伝統的な半発酵製法でじっくりと仕上げられます。

大坪村の鳳凰単叢は、香りの豊かさと変化の妙が最大の魅力です。お湯を注げば、熟した果実や花、焙煎香などが次々に立ち上がり、ひと口含めば、透明感のある甘みと芯のあるコクがゆっくりと広がります。飲み終えた後にも、複層的な香りが長く余韻として残ります。

大坪村が育んだ、自然と時間が磨いた香りの芸術・鳳凰単叢。
一煎ごとに移り変わる風味の旅を、ぜひお楽しみください。

鳳凰単叢原産地・鳳凰山の生態環境をご覧ください！