緑茶・25年西湖龍井獅峰山2.5g

緑茶・25年西湖龍井獅峰山2.5g

販売価格: 6,840(税込)

在庫数12点
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商品詳細

【ご案内】2025年より茶葉紹介方法を動画解説から文章解説にリニューアルいたします。
これまで動画でのご紹介を中心に行ってまいりましたが、「毎回動画を見るのが少し手間に感じる・見たい部分を探すのに時間がかかる」というお声もあり、このたび新しい形に変更することとなりました。
・茶葉の特徴をまとめた説明文
・大高勇気バイヤー視点の解説
・産地や環境についての紹介文  3つの視点から、わかりやすくお茶をご紹介します。

お茶の特徴がより掴みやすい説明文に加え、バイヤー・大高勇気の視点から「なぜこのお茶を選んだのか」「どこに魅力を感じたのか」を丁寧にお伝えしていきます。さらに、産地や栽培環境などの背景もあわせてご紹介することで、お茶を飲みながらその土地の風景や作り手の想いまでも感じていただけるような情報をお届けしたいと考えています。 至らない点やご不明な点がございましたら、ぜひご意見・ご感想をお寄せいただけましたら幸いです。これからも中国茶のある豊かな時間を、どうぞお楽しみください。

【西湖龍井獅峰山(2025年春)】は、龍井茶の中でも最高峰と称される獅峰山で作られる、格別な風味を持つ緑茶です。 香ばしさの中に、まるで花束のように華やかな香りが感じられ、見た目にもきめ細やかな茶葉が気品を漂わせます。 お湯を注ぐと、ふわりと広がる花の香りが、まるで香水を一滴垂らしたような優雅な空気を生み出します。 口に含むと、香りと味がなめらかに融合し、体にさらりと溶け込むような感覚とともに、極めて上品な味わいが広がります。 飲み終えた後の口あたりも非常に良く、今年の龍井茶の頂点を象徴するような一杯です。

【大高勇気バイヤー視点の解説】 2025年の西湖龍井・獅峰山は、ひときわ洗練された香りと味わいを備えた逸品です。茶湯から立ち上るのは、まるで香水のように優雅な花の香り。上品で凛としたその香りは、飲む人の感性に静かに訴えかけてきます。口に含めば、爽やかで透明感のある旨味が広がり、余韻まで心地よく、長く続く残香が印象的です。多くの人が「龍井=香ばしい」とイメージしがちですが、本当に上質な龍井茶には、炒り香の奥に“花香”があり、それが等級の高さを物語ります。今年はまさにその香りが美しく際立っており、バイヤーとして迷わず選びました。龍井茶の頂点にふさわしい非の打ち所のない一杯。真の龍井茶の魅力に触れてみたい方に、ぜひ味わっていただきたいお茶です。

西湖龍井獅峰山生産日:2025年3月22日
賞味期限:18ヶ月
こちらの商品は大変高額となりますので【2.5g/袋】約一回分です。


名水と伝統が紡ぐ龍井茶の最高峰・獅峰山(シィフォンシャン)

獅峰山は、中国浙江省杭州市西湖区に位置し、「西湖龍井(さいころんじん)」の中でも最上級と称される茶葉の産地として知られています。西湖龍井は中国十大銘茶のひとつであり、その中でも獅峰山産の茶葉は特に希少価値が高く、茶の香り・味わい・気品のすべてにおいて別格の存在とされています。

獅峰山は西湖の西側、龍井村の背後にそびえる山で、清らかな湧き水、深く肥沃な土壌、霧が立ち込める山間の気候が理想的な茶の育成環境を整えています。昼夜の寒暖差が激しく、春先に摘まれる新芽はみずみずしく、香り高く仕上がります。茶葉は地元の熟練した茶師によって伝統的な手炒り製法で仕上げられ、その丁寧な工程こそが獅峰龍井の品質を支えています。

獅峰山の西湖龍井は、清らかな緑の茶葉と上品で澄んだ香りが特徴で、口に含むとふくよかな旨味と仄かな甘みが舌の上で広がり、極めて滑らかな喉ごしとともに優雅な余韻が続きます。その味わいは、まさに「一葉に春を宿す」と形容されるにふさわしい逸品です。

獅峰山が育んだ、名水と伝統が織りなす至高の西湖龍井。
香りと味の極みを、ぜひご体験ください。

西湖龍井原産地・梅家坞&獅峰山の生態環境をご覧ください!

2025年の新茶2025年西湖龍井梅家坞も販売開始しました!
[杭州・獅峰山(シーフォンシャン)]茶区ガイド――[高域の華やぎ、清香の極点]

1概要
獅峰山は、浙江省杭州市・西湖の南西に横たわる低山稜線の核心部で、“西湖龍井(地理的表示/GI)”を象る最重要区画の一つです。範囲は狭く、山肌に沿って古来の茶園が小さな棚状斜面に点在。湖面からの湿りと山風、春の谷霧、林の庇護が重なり、芽葉は緩やかに育って繊維がきめ細かく整います。杯中では、青豆〜若い板栗を思わせる清香(チンシャン)に、白花のニュアンスが薄く重なり、甘鮮とうま味の張りが静かに伸びるのが持ち味。派手さよりも明度の高いトップノートと“雑味のない細い水”で、いわば「龍井のハイキー基準」を示します。明前・雨前などの季節呼称や厳格な等級運用が早くから浸透し、獅峰山の名は品質と由来の“記号”として国際的にも通用してきました。

2地理環境
標高は概ね200〜400m級。北に湖、南に山稜という地勢が夜間の放射冷却を促し、冷気は穏やかに谷へ沈降。朝霧は立ちやすいが抜けも良いため、過湿に傾きにくい「整った湿潤」が形成されます。竹林や広葉樹の樹冠が直射を拡散し、茶樹は半日陰で緩慢に生育。土壌は風化花崗岩〜砂岩由来の黄赤色壌土+厚い腐植が基調で、排水・保水のバランスに優れ、ミネラルの“塩梅”が味の骨格を整えます。春は湖風が清涼を運び、芽の組織は均質・繊細に。耕作は小区画の林地茶園が基本で、落葉還元と下草管理、軽い整枝といった低介入の作りが主流。景勝地・水源域に近いゆえ、景観・環境の保護規範が厳格で、この“人為の節度”も、香りの明度と水の清潔さを支える重要な要素になっています。

3到達の難しさ&希少性
都市近接で行きやすい一方、生産キャパは構造的に小さいのが獅峰山。(1)GIの核心区として面積が限られる、(2)手摘み・厳格等級による労働集約、(3)明前期のきわめて短い摘採“窓”、(4)景観保全と観光動線の制約――が重なり、ロットは細りがち。春先の寒の戻りや降雨が重なる年は採日が“飛び”、供給が断続的になります。機械化で量を伸ばしにくいカテゴリーで、区画・等級・検査票などトレーサビリティのコストも内包。結果として、獅峰山名義の高純度ロットは常に少量で、年ごとの需給と作柄が価格に反映されやすい。周辺名義との“呼称混在”を避けるため、近年は区画表示・追跡番号・現地検査の徹底が進み、正規ロットの希少性は相対的に高まっています。

4歴史の輪郭
龍井茶は明清期に評価を確立し、近代以降は国家・地方の保護制度と品質規範が段階的に整備。獅峰山はその中心で、生産・交流・教育の拠点としての役割を担ってきました。皇室・文人の逸話に彩られた名声は、20世紀後半以降、GI運用・標準化の形で“制度的基盤”へ。明前・雨前の市場言語、一芽一葉初展などの摘採標準、火候の基準化が普及し、観光と文化発信も並走。今日では、狮峰・龙井村・梅家坞・翁家山・雲栖/虎跑といった西湖龍井の主要区画を相対化する“座標軸”として、獅峰山は高域の華やぎと明度を担う位置を固めています。伝統的な手工製茶に、衛生・選別の現代基準を重ねる取り組みも早く、古典的骨格と清潔感の両立が進みました。

5産地が育む味わい
香りは清香(青豆〜若板栗)を核に、白花・蘭花の帯びる。火香は“薄い押さえ”に留まり、全体像は明るく端正です。味わいは鮮爽とうま味の張りが同居し、入口の微細な渋は瞬時にほどけ、口中で甘鮮が静かに広がる。塩梅はきわめてクリーン、雑味が少なく喉奥に薄い甘い膜が残るタイプ。テクスチャは“糸のように細い水”に、ごく軽い粘性が重なり、余韻は清澄に長く伸びます。同じ西湖龍井でも、梅家坞が中庸の均整、龙井村が直線の端正、翁家山がボディのふくらみを示すのに対し、獅峰山はトップノートの明度と清香の解像で記憶に刻まれる座標。年を経ても骨格が崩れにくく、香りの“鈴の音”のような透明感が続きます。

6“西湖龍井・高域の華やぎ”の代名詞という位置づけ
キーフレーズは**「西湖龍井・高域の華やぎ」。獅峰山は、香りの明度・トップの透明感・水路の細さを最もわかりやすく提示するハイキーな基準地です。作柄評価では、まず獅峰山でトップの抜け/清香の純度/甘鮮の張りをゼロ点確認し、梅家坞の均整、龙井村の直線、翁家山のふくらみ、雲栖・虎跑の山気と陰影を相対評価する手順が定着。単独でも完成度が高い一方、ブレンド設計では全体の明度と透明度を持ち上げる“ハイライト”**として機能します。観光圧と保全のバランス、GIの監査・区画管理など、“品質×環境×由来”を三位一体で運用してきた実績も、獅峰山=信頼のラベルという認識を補強しています。

7杭州・獅峰山のまとめ
獅峰山の魅力は、龍井茶の本懐――清雅・甘鮮・均整――を、最も明るいトーンで体験させる再現性にあります。朝霧が立ち、竹林と広葉樹の庇護が直射を和らげ、黄赤色壌土と厚い腐植がミネラルの“塩梅”を整える。湖面からの湿りと山風が交差する春の短い時間帯に、芽は緩やかに太り、繊維は細やかにそろい、渋の角は立たず、清香の解像が上がる――この地勢・気象・人為の合奏が、獅峰山の一杯に宿る“高域の華やぎ”をつくります。杯の中では、青豆〜若板栗の清香に白花が薄く重なり、入口の微細な渋は瞬時にほどけ、甘鮮とうま味の張りが静かに広がっていく。水路は“糸のように細く”、喉奥には薄膜のような甘さが長く滞在し、香りは鈴の音のように澄んで、尾を引きます。 西湖龍井の主要区画を見渡すと、梅家坞は三要素の中庸で“教科書の均整”を、龙井村は直線の端正で輪郭の切れを、翁家山はボディのふくらみで量感を、雲栖・虎跑は山気と陰影で深みを――それぞれ担います。獅峰山はその中心軸より一段高い“明度”を提示し、トップノートの透明度で全体の基準を引き上げる座標です。ゆえに作柄評価では「まず獅峰でトップの抜けを測る」という手順が機能し、商品設計では、香りを曇らせずに全体の透明度を高めるハイライトとして据えやすい。単独表現でも、ブレンドの核でも、“明るさの規範”として揺るぎません。 希少性は“秘境”ではなく“制度と季節”が生む現実です。核心区の面積制約、手摘み・厳格等級、明前期の短い摘採窓、景観保全の要請――增産余地は限定的で、天候次第で供給は細りやすい。そのぶん区画表示・等級・検査票・追跡番号といったトレーサビリティの確からしさが価値を支え、獅峰山の名は“明度の保証・由来の保証”として機能します。市場では、長年の飲み手にとって**「今年の龍井を測る物差し」であり、初学者にとって「龍井の王道を理解する入口」。 総じて獅峰山は、西湖龍井・高域の華やぎの代名詞。清香の明度、甘鮮の張り、水路の細さ――三要素がブレなくそろう一杯は、産地名の意味を杯の中で可視化します。景勝と文化に寄り添いつつ、環境・品質・由来を同時に守ってきたモデル産地**。その“明るさの規範”こそ、獅峰山の本質であり、龍井というスタイルの未来を照らす基準線です。

香りや味わい共に2024年の茶葉とほぼ同じ品質に仕上がっておりますので、下記の解説ビデオをご覧ください。