黒茶・16年雲南熟プーアル・勐海金針西定

【ご案内】2025年より茶葉紹介方法が文章解説に進化しました。
・茶葉の特徴をまとめた説明文
・大高勇気バイヤー視点の解説
・産地や環境についての紹介文　　3つの視点から、わかりやすく解説します。

【熟プーアル茶 勐海金針・西定（2016年）】は、勐海・西定の柔らかな新芽を高比率で用いて仕上げた、まろやかさと上質感が重なる金針グレードの熟茶です。 このロットは、新芽由来の繊細な甘みと滑らかなコクが調和し、後味の甘みが長く余韻として続くのが魅力です。 お湯を注ぐと、穏やかな陳香の奥から蜜を思わせる甘い香りがふわりと立ちのぼり、落ち着いたアロマが広がります。 口に含むと、やさしい舌触りとともにスッとする爽快感があり、まろやかさ・甘み・繊細さがなめらかに舌を包み込みます。 余韻には清らかな甘香が長く残り、上質な茶葉ならではの品格と心地よい満足感を静かに物語る一杯です。

【大高勇気バイヤー視点の解説】 勐海・西定で摘んだ柔らかな新芽を高比率で用い、きめ細やかな発酵でまとめた金針グレードの熟茶です。2016年ロットは、新芽由来の純度の高い甘みとシルキーな口当たりが際立ちます。お湯を注ぐと、落ち着いた陳香の奥から蜜や干し棗を思わせるやさしい甘香がふわり。口に含むと、滑らかな茶湯がすっと広がり、丸いコクと繊細な甘みが重なって渋みは控えめ、後半にかけてほのかな清涼感が現れます。余韻には澄んだ甘さが長くとどまり、静かな満足感が続きます。バイヤー視点では、やわらかな芽が生む〈まろやかさ・甘み・繊細さ〉の三位一体が高水準で整っている点を評価し、採用いたしました。

勐海金針西定生産年：2016年春
賞味期限：50年

雲南省・勐海西定の静謐な茶郷──西定（せいてい）
西定は、中国雲南省西双版納州・勐海県の山あいに位置する、歴史ある生プーアル茶の産地です。豊かな原生林と清らかな湧き水に恵まれたこの地では、樹齢数百年の古茶樹が今も健やかに育ち、少数民族の人々によって代々守られてきました。

標高は1,400〜1,700メートル。昼夜の寒暖差が大きく、朝夕は濃い霧が立ち込め、日中はやわらかな日差しが茶葉を包みます。この環境が、香り高く滋味深い茶葉を育てます。春になると村人たちが一芽一葉を丁寧に手摘みし、農薬や化学肥料を使わない伝統的な製法で仕上げます。

西定の生プーアル茶は、透明感のある花香とまろやかな甘み、そして奥行きのあるコクが魅力です。口に含むと、やさしい甘みが舌の上に広がり、静かで長い余韻が続きます。その味わいは、山の清らかさと人々の手仕事が織りなす結晶です。

勐海西定が育んだ、やさしくも力強い生プーアル茶。
山里の恵みを、心ゆくまでご堪能ください。